ちょっと前に、小林君がケーキの袋を下げて
佐藤亭へ来たことがありました。

僕は、そのケーキを自分への手土産だと思い、
いそいそとコーヒーを入れたものですが、
実はそれは、彼の奥さんへの贈り物だったのです。
洋菓子店の閉店時間が迫っていたため、
佐藤亭に来る前に、ケーキを買って来たとのこと。

よく考えたら、良い歳したオジサンが
同じく良い歳したオジサンにケーキを買って来るはずがありません。
だってそんなの気持ち悪いじゃないですか。

しかし、その時の僕の悲しそうな顔が
小林君の何かを揺さぶったのか、
あるいは、本日届いた嬉しいニュースを祝してか。

今日は本当に僕のために、(男2人が食べてても気色悪くない)ケーキを
買って来てくれました。
ありがとう小林君。連載が忙しいというのに。

今宵のケーキは格別に美味しかった。
傍から見て、あまり美しい絵面では無かっただろうけども。